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Deutschlernen: Effektiv Vokabeln lernen

Aktualisiert: 1. Juni 2021

外国語を習うとき、ネックになるのが単語や熟語、文法的な用法などをどれだけ覚えられるかということでしょう。

特に日本の学校における英語教育の在り方や受験の在り方のせいで、私たちは実に非効率な単語の暗記を強要されてきたとも言えると思います。

私が主催しているFacebookのドイツ語グループ「日本人のための楽しく実践的なドイツ語」でどのような単語の覚え方をしているのか、複数回答可のアンケートを取ってみました。その結果が以下です。

上位に挙がっている、「何度も書く」「何度も読む・見る」「何度も発音する」が私たちが受験英語の対策のために教え込まれてきた暗記方法と言えるでしょう。

でも、これが本当に効率的かつ効果的な方法なのでしょうか?


何を隠そう私は暗記が苦手です。特に単語を覚えるためだけにやる暗記という行為が退屈で退屈で我慢ができず、単語帳を作ってみても途中で投げ出す、カードもいくつか作っただけでやめてしまうという飽きっぽさを克服できた試しはありません。

ドイツの大学(院)で比較言語学を専攻していたこともあって、古典語を含めて20言語をかじったことのある私ですが、そうやって勉強した頃から20年以上経過して、ほとんどのものは長期記憶に移行することなくすっかり忘れ去ったと言えます。これによって増えたのはほぼアカデミックなドイツ語の語彙だけという悲惨な結果です。 それでも今でも頭に残っているドイツ語以外の言語の単語が結構あります。それらがどういうものかというのを考えてみても、最近わりと集中的に調べている脳科学的観点から見た正しい記憶方法といったことを考え合わせてみても、「何度も書く」「何度も読む・見る」「何度も発音する」というのが非効率で、長期記憶には残らないという意味で効果的ではないものだと確信を持って言えます。


私は、去年の秋から今年の夏くらいまでの半年間スペイン語を学び、夏以降は15年くらい放置していたフランス語のやり直しを始めたのですが、50過ぎの手習いとはいえかなりの学習成果を上げていると言えます。でも、その際に一般的な意味での「単語を暗記する」ということは一切してません。そもそもそういうことが嫌いで苦行としか思えないのですから、趣味でそんな苦行するわけありません(笑)


ではどうしているのか、皆さん、気になりますよね?

その回答のいくつかは上のアンケートの中にすでにあります。

  • 他の単語と関連付ける

  • 新しい単語で文を作る

  • 生活環境の中で実際に母国語話者に使う(可能であれば)

  • イメージを浮かべて文を暗唱する

重要なのは1つの単語を単独に暗記しようとしないことです。

人間というのは頭の中に知識のネットワークを形成しています。その中の1つ1つのつながりは必ずしも論理的なものではなく、語呂合わせのようなものや、実際の体験や連想など、実に多種多様なつながり方をしています。この繫がりによって記憶が長期的に維持されているので、すでにある知識ネットワークの中に組み込まれない単独の単語はいくら書いたり読んだり見たりしても、それをやらなくなってしばらくすれば、日々触れるけれどもすぐに忘れるどうでもいいゴミ情報のごとく記憶から消えてしまいます。


紐づけはこじつけでもいい

まだ語彙が少ないうちは、単語を他の単語(同義語や反意語、派生関係)と関連付けたり、文を作ったりするのは難しいと思うので、こじつけでもいいのでなんらかの紐づけをするのがいいと思います。例えば、皆さんは英単語ならそれなりに知っているものがあると思いますが、ドイツ語には英語と似ている単語が結構ありますので、すでに知っている英単語とドイツ語単語を紐づけるのはいい方法です。ただし、その英単語はあなたの頭の中でしっかりと根付いているものでなければいけません。英単語が錨の役割を果たせないのであれば、紐づけもあまり意味を持ちません。その場合、おそらく英単語の方だけ頭に残ることになると思います。それは私がドイツ語をベースに様々な言語を勉強して、結局ドイツ語の語彙しか残らなかったというのと同じ現象です。特に古典語の場合はドイツ語の単語自体が馴染みが薄かったので、そのドイツ語を覚える必要があり、目的の、たとえばラテン語の覚えようとした単語が何だったのかスコンと抜けてしまう感じです。まあ、古典語の場合は試験の時に辞書を持ち込んでよかったのでそれで何とかなったわけですが。

というわけで、英単語と紐づけるには問題があるという場合は、日本語の似た音ですとか、なんらかの知っているものと少々無理があっても連想で繋げることをお勧めします。できるだけおもしろい、楽しいと思える連想がいいです。ポジティブな感情とともに単語を想起できるのが理想的です。

また、文字情報だけで覚えようとしないでください。古典語の場合は仕方ありませんが、ドイツ語であればいくらでも生きた音源がありますし、最近は音声付きの電子辞書または辞書サイトもあれば、ググるだけで発音を検索することができるのですから、そういう技術的可能性を駆使して、音声と文字情報を同時に入れ、それを真似て自分で発音するというのをインプットの段階でぜひワンセットとしてやってください。スペルがややこしい場合は書いてみる、タイプしてみるのもいいでしょう。基本的に、音声を聴いたら字面が思い浮かぶ、字面を見たら音声が思い浮かぶというように視覚と聴覚の2チャンネルを同期すると、どちらか一方よりもインパクトが強いので記憶に残りやすくなります。私がスペイン語やフランス語の勉強に利用しているアプリ Duolingo は、日本語ベースだと英語コースしか選択できないのでお勧めできないのですが、最近ご紹介いただいた Memrise というアプリだと日本語ベースでの選択肢が多く、ドイツ語も選べるのでお勧めです。視覚と聴覚の2チャンネルを同期するという条件がこれによって容易に満たせます。

それをした上で、意味的な紐づけをなんらかの形で行ってください。


例えば、私はスペイン語を勉強し始めるずっと以前にスペインに旅行に行って、queso という単語をレストランのメニューの中で見つけ、その発音「ケーソ」を聴き、それを電子辞書で調べて、チーズであることを確認しましたが、西独辞書を使ったので出てきたのは Käse でした。発音は「ケーゼ」ですので、スペイン語とそっくりですよね。これで queso = Käse という紐づけができたので、一発で覚えてそれ以降忘れることはありませんでしたし、これからも忘れないと思います。でも、その時点でフランス語でチーズは何と言ったかはすっかり忘れてました。fromage という単語は昔習ったのですが、紐づけがなかったので忘れちゃってたわけです。


フレーズで覚える

少し語彙が増えてきたら、反意語や同義語や派生語、または同じ文脈で置換可能な単語などを少しずつ紐づけて行ってさらに語彙力を高めるといいでしょう。また、単語には通常、共起関係というものがあります。共起関係はコロケーションとも言いますが、要するに特定の語同士が共に使われることが多い現象を指します。例えば、「レストラン das Restaurant」と言えば、「レストランに行く ins Restaurant gehen」や「レストランで食べる im Restaurant essen」などがすぐに思いつきますよね?つまり、「レストラン」と「行く gehen」や「食べる essen」は共起関係にあるわけです。

これはごく簡単な例ですが、単語をバラバラに覚えるよりもこうしたありがちな共起関係にある単語をひとまとまりでフレーズとして覚えると効率がよく、また、実際に使う時に自然な言い回しがさっと呼び出せるので便利です。

フレーズで覚える便利さは他にもあります。それは、難しく考えがちな文法事項もまとめて自然に身につくことです。レストランの例ですと、

ins Restaurant gehen のワンフレーズで、Restaurantが中性名詞であること、「行く」という移動の方向を表すことから ins という前置詞プラス対格 das となっていることが分析的に読み取れます。

im Restaurant essen のワンフレーズで、食べる場所を表すことから im という前置詞プラス与格 dem となっていることが分かります。


こういう単語同士の共起関係を調べられるドイツ語のサイトがあります。DWDSのWortprofilというデータベースです。中級以上でないと使いこなすのは難しいと思いますが、キーワードを入力して、その単語がどのような単語の目的語になったり、主語になったり、どんな前置詞と使われたりといったことが調べられます。ドイツ語では最大の言語コーパスをもとにした統計的データです。これを使いこなせるようになれば、多くの単語を1つ1つ和独辞典で調べて独作文するよりもずっと自然なドイツ語らしい組み合わせの文章を作れるようになります。


自分で文を作って、自分との関連性を高める

自分で文を作るというのは、語彙を記憶する上で非常に重要なポイントです。

人間は、自分に関連性の高いものを記憶します。だから、単語は例文の中でその使い方を覚え、さらに自分ならどういう状況で使えそうか考えて、自分の文を作ることで、その単語を自分に関連付けるとより記憶しやすくなるわけです。なので、先程の ins Restaurant gehen はこのフレーズにとどまらず、 Ich gehe heute Abend ins japanische Restaurant.(私は今晩日本食レストランに行きます) のように自分で言いそうな文を作って、これを練習するとより効果的に記憶できます。

あるいは、自分で言いそうではなくてもなんとなくインパクトがあったりおかしな状況を表す文を例文とすると、印象に残りやすいので、これもお勧めです。

例: Der Postbote beißt den Hund. 郵便配達員は犬を噛む。


こうした方が、単語を単独に、機械的に覚えていくよりずっと面白いです。そして、記憶するにはこの「面白い」と思う感情が実はとても大きな働きをします。


とにかく楽しもう

「苦しい」とか「つまらない」とか思いながら勉強すると、なかなか記憶できません。プレッシャーや恐怖感も学習効果を著しく阻害します。

だから、リラックスした状態で「楽しい」「面白い」と思えるような勉強法で勉強するのが最も効率的で効果的なのです。

私は残念ながらドイツ語は結構苦行的な方法で勉強してしまったので、もっと早くに楽しくて効果的な学習方法を知りたかったとちょっと悔しく思っているのですが、現在はスペイン語やフランス語をそのようにへんてこな文を作りながら楽しく勉強しています。

皆さんにも、ドイツ語を楽しんで勉強していただきたいと思います。覚えることがたくさんあってちゃんと使いこなせるようになるまではそれなりの時間が必要ですが、楽しければその時間もきっとそんなに長く感じないと思います。


欲張らない。こまめに休憩しよう

もう一つ重要なのは、欲張らないということです。一度にたくさん覚えようとしても無理なので、どのくらいの量が適量なのかは個人差があると思いますが、「適量」を意識するべきでしょう。集中できる時間にも限度があります。これも個人差がありますが、だいたい20分からせいぜい90分が限度です。集中が途切れているのに勉強するのは無意味で時間の無駄ですので、自分が集中できる時間はどのくらいなのか見定め、それに合わせた学習・休憩プランを立てることをお勧めします。そして、休憩を入れるときはスマホをいじったり、SNSでやり取りなどせず、目を閉じてできる限り外からの刺激をシャットアウトして、脳に勉強したことを処理する時間を与えるとより記憶の定着率がよくなるといわれています。なので、勉強したら寝てしまうというのも一つの手です。まあ、少なくとも1分くらいは目を閉じればいいと思います。


体を動かそう

「健康な精神は健康な肉体に宿る」というのはあながち嘘ではなく、脳を鍛えるには体を鍛える必要があります。ムキムキの筋肉マンになる必要はありませんが(笑)、運動不足は精神状態にも悪影響を及ぼし、認知能力や記憶力を低下させてしまいます。

なので、散歩するなり室内でステッパーを踏むなりくらいはすることをお勧めします。また、こうした軽い運動をしている最中はワーキングメモリーが拡大するそうなので、物を覚えるには最適です。自分の作った文を散歩しながらまたは室内を歩き回りながら練習して覚えるとより頭に入りやすくなると思いますよ。試しにやってみてください。



動画版。






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