Redewendungen der Woche 今週のドイツ語慣用句 KW15/2021

今週(2021年第15週)にFBのページTwitterまたはNoteでご紹介した「Redewendung des Tages 今日のドイツ語慣用句」をまとめてご紹介します。


1. sich schwarz (grün und blau) ärgern


意味: 憤慨する、極度に怒る。 字義通りには「黒く(青緑に)怒る」


例文: Man könnte sich schwarz ärgern, wenn man an das viele vergeudete Geld denkt.(訳例:例の無駄になった大金のことを考えると、憤慨することだろう)


Ich ärgere mich grün und blau über die Gedankenlosigkeit der Leute!(訳例:あの人たちの軽率さにはもう腹が立ってしかたないわ!)


解説: この慣用句は極度の怒りを色で表現したものです。黒を使った言い回しの方が古く、黒は死を象徴しています。つまり、「sich zu Tode ärgern 死ぬほど怒る」という意味です。 grün und blau(緑と青)を使うバリエーションは、「sich grün und blau schlagen 激しく殴り合う」という別の慣用句に影響されたものだろうと言われています。この場合の緑と青は、内出血の色を表しています。このため、sich grün und blau ärgern は、「内出血するまで殴りたいほど怒る」というのが、本来のニュアンスだったようにも解釈できます。 日本語だと、「怒りで真っ赤になる」でしょうか?少なくとも黒くなったり青くなったりはしませんよね。



2. arm wie eine Kirchenmaus sein


意味: 極貧である、破産している。 字義通りには「教会のネズミのように貧しい」


例文: Alles, was ich besitze, ist ihm verpfändet; ich bin arm wie eine Kirchenmaus! (訳例:私が所有しているものはすべて彼のところに質入れしてある。私は極貧だ!)


Er sei arm wie eine Kirchenmaus, beteuerte er, sein einziges Einkommen bestehe in etwa 720 Euro netto.(訳例:彼は極貧で、唯一の収入は正味約720ユーロだけだと主張した)


解説: この慣用句は18世紀から使われるようになったそうです。教会には食品貯蔵庫がないため、ネズミが餌を見つけられるチャンスがないことに由来しています。


3. arm dran sein


意味: 気の毒な・不運な・悪い状況である。


例文: Ohne Job ist man arm dran!(訳例:仕事がないというのはヤバい状況だ)


Ohne das Ehrenamt wäre unser Land sehr arm dran.(訳例:名誉職がなかったら、我が国はとても悪い状況だろう)


解説: この慣用句は口語です。arm はここでは「貧しい」という意味ではなく、不運に見舞われるなど同情すべき悪い状況を指しています。dran は daran の口語形です。 本来は「arm an etwas sein あるものに事欠いている、あるものが不足している」という用法しかなかったようですが、「etwas あるもの」が省略され、「全般的にいろいろなものに事欠いている状況」 というニュアンスに発展したようです。


4. jemandes verlängerter Arm sein als jemandes verlängerter Arm dienen/fungieren


意味: ~の手助けをする、~のために働く。 字義通りには「~の延長された腕である、延長された腕として働く」


例文: Politiker sollten nicht nur der verlängerte Arm der Industrie sein.(訳例:政治家は産業界のためだけの執行機関であってはならない)


Der Prozess zeigt, wie sehr Großkonzerne als verlängerter Arm der Politik dienten. (訳例:その裁判は、大企業グループがいかに政治の手助けをしていたかを示している)


解説: 「verlängerter Arm 延長された腕」という比喩は、ロボットの拡張アームのようなものを想像するとよく理解できるのではないでしょうか。 日本語でこれに相当する表現はないと思いますが、頼りになる助手という意味の「右腕」が似ていますね。もっとも、verlängerter Arm には「右腕」のような肯定的意味はありませんが。ちなみに「右腕」はドイツ語では 「(jemandes) rechte Hand 右手」と言います。

注意が必要なのは、verlängerter Arm は個人であってはならないということです。グループ・集団または組織や機関が何かまたは誰かのために補助的な執行機能を果たす場合にしか使えません。 個人の場合ですと、先述の「(jemandes) rechte Hand 右手」か、やや否定的な意味で「(jemandes) Handlanger 手先」が使われます。


5. einen langen Arm haben


意味: 大きな影響力を〈あちこちにコネを〉持っている。 字義通りには「長い腕を持っている」


例文: Erdoğan möge einen langen Arm haben, aber dieser Arm darf nicht nach Berlin, Stuttgart oder München ragen.(訳例:エルドアン(トルコ大統領)はあちこちに手先がいても構わないが、その影響力はベルリンやシュトゥットガルトやミュンヘンにまで及んではいけない)


„Fürsten haben lange Arme, Pfaffen haben lange Zungen, und das Volk hat lange Ohren.“ ―Heinrich Heine (訳例:貴族は影響力、坊主は説教、民は好奇心(字義通りには「侯爵らは長い腕、坊主は長い舌、民は長い耳を持っている」ーハインリヒ・ハイネ)


解説: 腕が長いということは、手が届く範囲が大きいということです。この「手の届く範囲」が影響力(力の及ぶ範囲)の比喩として用いられているのがこの慣用句です。 誰かと比較してより有利な状況にあることを示すときは、比較級を使って「den längeren Arm haben」となります。

日本語の「手を回す」という表現に通じるものがありますね。あちこちに手を回してなんらかの対策を講じることができるということは、「影響力やコネがある」ということですものね。


6. jemanden am ausgestreckten Arm verhungern lassen


意味: ~を助けるのを拒む、~を無視する・冷たくあしらう、~に対して頑固な態度を取る・譲歩しない。 字義通りには「~を延ばした腕にかけたまま飢え死にさせる」


例文: "Der Staat hat die Macht, das Volk am ausgestreckten Arm verhungern zu lassen.“ ―Erhard Blanck(訳例:国は、国民を冷遇する権力を持っている)


Das Vorurteil, Banken lassen die kleinen Leute am ausgestreckten Arm verhungern, werfen den großen aber das Geld bündelweise hinterher, scheint bestätigt.(訳例:銀行が小口の一般客は冷たくあしらうが、一方で大口客には札束を追い投げするという偏見は、事実に即しているようだ)


解説: この慣用句は、強者が助けを求める弱者を冷淡に無視して餓死させるという状況をコアイメージとしています。 通常、人間は腕を延ばしたままの姿勢を長く維持することができません。だから、誰かから腕にすがりつかれたら、振り払おうとするか、放してもらうように頼むかしますよね。けれども、鍛え上げられたボディービルダーならば、誰かに腕に縋りつかれたままでも(一定時間は)平気でいられることでしょう。そのイメージをさらに誇張して、縋り付いている人が飢え死にするまで放置するという、強靭な無視力(?)を表現したのがこの「jemanden am ausgestreckten Arm verhungern lassen」という慣用句です。

ちなみに強靭な腕を暗示する形容詞 ausgestreckt(延ばした)の代わりに lang(長い)または steif(硬い)が使われることもあります。


7. jemanden auf den Arm nehmen


意味: ~をからかう、いいように言いくるめる、騙す、まともに取り合わない、ばかにする。 字義通りには「~を腕の上に乗せる(抱き上げる)」


例文: Du willst mich wohl auf den Arm nehmen?(訳例:私をばかにしてるの?)


Der Politiker nahm die Journalistinnen oft auf den Arm. Daher wurde ihm Chauvinismus vorgeworfen.(訳例:その政治家は女性ジャーナリストたちをまともに取り合わないことが多かったので、男性優越主義と非難された)


解説: この慣用句は1850年頃から文献に登場しています。 大の大人を小さな子どものように腕に抱きかかえるというのがコアイメージです。 よく言えば、人をからかって遊ぶ、悪く言えば、人をどうせ理解できないと馬鹿にしていいように言いくるめたり騙したりするーーそのような意味の幅がこの慣用句にはあります。



以上が今週、FBのページTwitterまたはNoteで毎日1つずつご紹介していった慣用句のまとめと補足です。1日1つずつの方がよいという方は、FBのページTwitterまたはNoteをぜひフォローしてください。

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