Mikako Hayashi-Husel

2021年6月20日4 分

Redewendungen der Woche KW25/2021

先週(2021年第25週)にFBのページTwitterまたはNoteでご紹介した「Redewendung des Tages 今日のドイツ語慣用句」をまとめてご紹介します。

1. ein Auge riskieren
 

意味:
 
盗み見する。
 
字義通りには「1つの目を失う危険を冒す」

例文:
 
Ich weiß, dieses Auto können wir uns nicht leisten, aber wir können ja mal ein Auge riskieren.(訳例:この車、うちが買えるものじゃないのは分かってるけど、ちょっと見るくらいいいよね)

Er wusste, dass die Mädchen im umkleideraum waren, und hätte gern ein Auge riskiert.(訳例:彼は女の子たちが更衣室にいることを知っていたのでこっそり中を覗いてみたいと思った)

解説:
 
この慣用句は中世からあり、本来は字義通りの意味で、馬上試合において騎士が甲冑の眉庇を少し上げて敵を確認する際に、その隙を突かれて目を失う危険があったことを指していました。しかし、馬上試合では普段はお目にかかれないような貴婦人や貴族の御令嬢も見物に来ていることがあったので、そちらの方を盗み見る騎士も多く、次第に意味が「チラ見、覗き見」の方へずれて行ったようです。目を失うリスクはないものの、見ていたことがバレると騎士としてのイメージには少々傷がつくリスクはあったかもしれません。

2. kein Auge zutun / zumachen

意味:
 
眠れない。
 
字義通りには「目を閉じない」

例文:
 
Ich bin so aufgeregt, ich hab die ganze Nacht kein Auge zugemacht!(訳例:もう興奮しちゃって、一晩中眠れなかった)

Das ist ein sehr unruhiges Hotel: Ich habe die ganze Nacht kein Auge zugetan.(訳例:ここはすごくうるさいホテルで、私は一晩中眠れなかった)

解説:
 
この口語表現は、直接的に「nicht schlafen können 眠れない」という代わりに少し遠回りした慣用句です。字義通りだと「眠らない」という解釈をしそうですが、ただ眠らないのではなく、「眠れない」ことを表すのがポイントです。
 
「die ganze Nacht 一晩中」とともに使われることが多いですが、必ずしもそれが必要というわけではありません。

「恋とは…夜も眠れない状態のことだ」
 

 

 

3. seine/die Augen überall haben

意味:
 
何も見逃さないようによく見る。
 
字義通りには「目をあらゆるところに持っている」

例文:
 
Eine Kindergärtnerin muss ihre Augen überall haben.(訳例:幼稚園の先生は至る所に目が届くようにしなければならない)

Singles sollten speziell am Montag ihre Augen überall haben. Amor lauert an untypischen Stellen mit spannenden Flirtkandidaten. (訳例:独身者は月曜日に特に注意して周囲を見回すとよいでしょう。意外なところでワクワクするような恋人候補との出会いがあるかもしれません。)

解説:
 
この慣用句は多少バリエーションがあり、例文のように所有代名詞 seine / ihre などを使うこともあれば、die Augen と定冠詞を使うこともあります。
 
また überall の代わりに「vorn und hinten 前後」と言うこともあります。
 
大切なのは、目が前だけでなくあちこちに付いているイメージです。


 
4. hinten keine Augen haben

意味:
 
後に目がついていない、背後のことは見えないので分からない

例文:
 
Es tut mir furchtbar leid, dass ich Sie getreten habe, aber hinten habe ich keine Augen.(訳例:踏んづけてしまって本当に申し訳ありません。後ろは見えなかったもので)

Da der Mensch hinten keine Augen hat, von dort aber vor allem in »Urzeiten« Gefahr gedroht hat, ist er besonders sensibilisiert, wenn Geräusche von hinten kommen. (訳例:人間は背後を見ることができないが、「原初の時代」から危険は特に背後から迫ってきたので、とくに後ろから来る物音には敏感である)

解説:
 
この慣用句は特に解説する必要がないくらい「そのまんま」なのではないかと思います。目が二つ前にしかありませんものね。「第三の目」を想定する場合でも、額に位置することが多いので、結局前面なんですよね。
 
後頭部にもう1つ目がついていたら結構便利というか、夜に急に後ろに何かいるような気がして怖くなって振り返るなんて行動をしなくてもよくなるんじゃないかと思わなくもありません。
 
武術の達人などであれば全方位に神経を研ぎ澄ませて周囲にいるものの気配を把握することができると言われますが、常人はそのレベルまで感覚を研ぎ澄ませる修行をしませんものね。

今週も私用で4つしか紹介できませんでした。しばらく忙しいので、「毎日」は無理かと思います。

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